「伝染性紅斑」の流行警報が発令されました
令和7年5月1日に、埼玉県より「伝染性紅斑」の流行警報が発令されました。
これは、埼玉県感染症発生動向調査による県内医療機関からの伝染性紅斑の報告数が3月下旬から増加し、第 17 週(令和 7 年 4 月 21 日から 4 月 27 日まで)に、1医療機関当たり 2.14 人と、国の定める警報の基準値である2人を超えたことによる発令です。
伝染性紅斑とは
伝染性紅斑は、両頬に現れる境界鮮明な紅い発疹を特徴とするヒトパルボウイルスB19を原因とする感染症です。りんごのように頬が赤くなることから、「りんご(ほっぺ)病」ともよばれます。
潜伏期間は10~20日で、両頬の発疹に続いて、手や足に網目状の発疹が現れ、これらの発疹は1週間前後で消失することがほとんどです。大人では、両頬の赤い発疹は少なく、関節痛や頭痛などが出現し、関節炎症状により1〜2日歩行が困難になることがありますが、ほとんどは自然に回復します。
妊娠中に感染した場合、まれに胎児の異常(胎児水腫)や流産が生じる可能性があります。
頬に発疹が現れる7~10日くらい前に微熱や風邪のような症状が見られ、この時期にウイルスが最も多く排泄されます。発疹が現れた時には既にウイルスの排泄はほとんどなく、感染力はほぼ消失しています。
主な感染経路は、患者の咳やくしゃみなどのしぶき(飛沫)に含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」、ウイルスが付いた手で口や鼻などの粘膜に触れることによる「接触感染」です。
伝染性紅斑を広げないために
- マスクの着用等普段からの咳エチケットの励行
飛沫感染を防ぐため、普段からマスクの着用など咳エチケット((1)咳やくしゃみを他の人に向けて発しないこと、(2)マスクをしない状態で咳やくしゃみが出るときはハンカチなどで口を覆うこと、(3)手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うこと等)を守ることを心掛けましょう。 - 外出後の手洗いなど
接触感染を防ぐには、手指などに付いたウイルスを流水・石けんによる手洗いで物理的に取り除くことが有効です。なお、アルコールによる消毒効果は弱いとされています。 - 妊娠期間における患者との接触の回避
妊娠中あるいは妊娠をしている可能性がある人は、伝染性紅斑の患者や、風邪の症状がみられる方との接触をできる限り避けるよう注意してください。
伝染性紅斑が疑われる場合は
周りへの感染に気を付けましょう。
症状によっては、早めに医療機関を受診しましょう。
伝染性紅斑に特別な治療法はありません。症状に応じた対症療法を行うことになります。
参考資料
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