わたしたちの健康2026年4月号 骨粗しょう症

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ページ番号1013319  更新日 2026年4月1日

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朝霞地区医師会 中村 聡

 「骨粗しょう症」という言葉を目にされたことがあるかと思います。骨粗しょう症とは、骨の強度が低下し、骨折リスクが増大した状態になる病気のことです。
 骨粗しょう症の方は、全国に1,590万人もいると推定されています。学生の方にとっては関係ないと感じるかもしれませんが、実は10~20歳代の過ごし方が将来の骨の強さを左右します。そして、骨粗しょう症と関係する病気が骨折です。骨折と死亡との関連は想像しにくいかもしれませんが、実は骨粗しょう症の方が股関節や背骨の骨折を起こすと、その後の死亡率が6~8倍と明らかに高くなることが報告されています。骨粗しょう症は、生死に関わる軽く見てはならない病気と言えます。
 今回は、骨粗しょう症とは何か?予防するために何ができるか?を解説します。

1.骨粗しょう症とは?
 私たちの骨は、見た目は1本の棒のようですが、中は建物の骨組みのように網目構造でできています。この網目構造を骨梁(こつりょう)と言います。健康な骨では、骨梁がぎっしり詰まっていますが、骨粗しょう症になると、骨梁が細く、数が減りもろくなります。そうなると、ちょっと転んだり、ひどい時にはくしゃみをしたりするだけで骨折してしまうようにもなります。

2.骨が弱くなるのはなぜ?
 骨は、できたらそのまま変化がないのではなく、一生涯作り替えが行われます。骨は多くのパーツ(骨梁)の集合体になっていて、建物のリフォームのように解体と建設が繰り返されています。これが、毎日骨のどこかの部位で行われています。骨には、破骨(はこつ)細胞と骨芽(こつが)細胞があり、破骨細胞は古くなった骨を壊し(解体)、骨芽細胞は新しい骨を作ります(建設)。この解体と建設のバランスが取れていれば、骨は常に新しく強く保たれます。しかし、加齢や生活習慣によって、解体過多にバランスが崩れると、骨が減って弱くなっていきます。

3.骨の量の変化
 一生のうちで、骨が最も成長し、蓄えられる時期は、骨の丈夫さを意識しない10歳代で、20歳頃に骨の量が最大となります(最大骨量)。20~40歳代は骨量が維持され、50歳代以降で徐々に減ってきます。
 つまり、10歳代のうちに無理なダイエットをしたり、運動をほとんどしなかったりすると、最大骨量が少なくなるため、骨粗しょう症の危険域に入るリスクが高まります。

4.骨を強くするための生活習慣
 代表的な生活習慣に、①食事、②運動、③日光浴があります。

①食事:カルシウムだけ?
 骨の材料と言えば、もちろんカルシウムですが、それだけでは骨への取り込みは不十分です。補助となるビタミンDやビタミンKが必要で、これらをバランスよく摂取する必要があります。カルシウムは、乳製品や魚の骨、大豆製品などに、ビタミンDは魚類やキノコ類、卵に、ビタミンKは、納豆や緑の葉物野菜に含まれます。

②運動:骨への刺激(重力や負荷)
 骨は、物理的な負荷に反応して強くなります。ジャンプやランニングなどの足に負荷が加わる動きや、筋力トレーニングは、骨密度の上昇に効果があります。

③日光浴
 ビタミンDは、食事からも摂れますが、日光(紫外線)に当たることで、自分の体内でも作られます。季節によっても異なりますが、手の平分の面積が、15~30分日に当たるようにすると1日の必要量が作られます。ただし、日焼け止めの使用や、紫外線カットのガラス越しでは、受ける紫外線量が減るため、日を浴びる時間を増やす必要があります。

5.骨の強さの目標
 骨密度は、若年成人の骨密度の平均値を基にパーセント表示されます。まず50歳未満では、100%を下回らないこと、50歳以上でも、最低70%、できれば80%を超えることです。下回っている場合は、生活習慣の改善や薬による治療が必要です。

6.まとめ
 骨粗しょう症は、成人以降の問題ではなく、10歳代でどれだけ骨を丈夫にしたかが影響する疾患です。骨折せず、元気に過ごすためにも、今日から骨を意識した生活を送りましょう。
 

 

 

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