近隣とのトラブル
基礎知識を得よう
境界や境界や塀の問題など近隣とのトラブルについては、民法の相隣関係の規定により当事者間で調整を図ることになります。
したがって、行政が直接かかわることはできません。
お互いに合意ができれば問題とはならないものですが、それだけにこじれるケースも多いのです。
まず冷静に問題の事実関係を整理し、専門家にアドバイスを受けたり、書籍などで知識を得て、どのような主張が可能なのか、また、相手方にはどのような権利があるのかを考える必要があります。
よく話し合いましょう
お隣り同士今後も顔を合わせながら生活していくわけですから、喧嘩腰になったり、いきなり法的手段をとったりしては円満解決は望めません。「自分だけがよければ・・・」という考えは、結局は悪い結果を招くものです。
話し合いで解決できないときは
当事者同士の話し合いでの解決が望めないときは、簡易裁判所で行っている民事調停制度を利用する方法があります。
この制度は、裁判所の調停委員会が仲介に入り、実情に合った妥協案を示し、解決を図ろうとするもので、訴訟と比べ手続きも簡単な上、費用も安く、時間もかかりません。
また、調停が成立すれば、その取り決めは裁判で確定した判決と同様の効果が与えられます。
民事調停制度は基本的には話し合いを前提としたものですから、後に大きなシコリを残さず、円満な解決が期待できます。
調停が不成立となった場合は、裁判所に訴訟を提起することになりますが、手続きについては、法律の専門家に相談するのがよいでしょう。
相隣問題Q&A
建築物から隣地境界までの距離について
- Q:隣地の所有者が私の家との敷地境界線ぎりぎりに家を建てようとして困っています。
敷地境界線からの建物の距離についてなにか決まりがありますか? - A:自分の土地であれば隅々まで自由に利用できそうですが、住環境等の面で様々な悪影響を及ぼすことが考えられるので、民法234条では「建物を建てる場合は隣地との境界から50cm以上離さなければならない」と規定しています。
しかし、例外として、当該地域にこれと異なる慣習がある場合にはそれに従うこととなります。
また、建築基準法では、都市計画法で防火地域又は準防火地域と定められた場所において、外壁が耐火構造の建築物を建築する場合には境界に接して建築することができるという規定があります。
建築確認と民法の関係について
- Q:前問の[建築物から隣地境界までの距離について]の規定は、建築確認の審査の対象となるのでしょうか。
- A:建築確認は、申請された建築計画が建築基準法及び関係法令に適合しているかを審査するもので、民法の規定は審査対象ではありません。
しかし、建築計画においては近隣に十分配慮しましょう。
プライバシーについて
- Q:隣家が境界線を挟んで80cm位の所に設置した出窓が私の家の居間と向かい合う形になり、プライバシーを侵害されるのではないかと心配です。隣人に対し、目隠しをつけてくれるように要望できますか。
- A:プライバシーについては、民法235条に「敷地境界線から1m未満の所に他人の宅地を観望できる窓又は縁側を設ける場合には、目隠しをつけなければならない」と規定されています。
隣家の屋根からの雨水や雪の落下について
- Q:隣家の屋根から雨水や雪が直接私の敷地内に落ちてきて困っています。
隣人に対し、何らかの対策をするように要求できますか。 - A:民法218条に、「土地の所有者は、雨水が直接隣の土地へ注ぎ込むような屋根やその他の設備を設けることができない」と規定されています。
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