平成28年1月22日(金曜日)開催「災害時における議会の役割」
岩手県大船渡市前副市長 金野周明氏をお招きし、「災害時における議会の役割」を演題として議員研修会を開催しました。
金野氏は、東日本大震災が発生した平成23年3月には、大船渡市議会事務局長に在職されており、当時の市議会の様子など、生々しく体験された。当時の状況や議員活動について学ぶことで、実際に和光市で災害が発生した際の議会活動に生かすべく、講演を依頼しました。
地震発生時、大船渡市議会は3月定例会の最中で、議場の天井が落下する恐れがあったため、すぐに議場から退出し、安全を確保。停電が発生し、大津波警報が発令されたため、議場に戻り議長が延会を宣言、議員は自宅や職場に帰宅したとのことでした。議員の中には、自宅が全壊した議員もいれば、半壊の議員もおり、議長は自宅が半壊しても毎日議会へ出勤され、他の議員は大船渡市の防災計画上災害時に開設される地区本部、職場、議会などで各自様々な活動にあたられたそうです。
震災を通じて議会として感じたことは、事務局職員が消防団員や地区本部員を兼務していたため、事務局として活動できる体制を確保できず、活動に支障が出てしまったこと、また被災直後「議員の行動が見えない」と市民から指摘があり、救援物資の仕分け・整理、炊き出しや食糧の運搬、地区本部や避難所からの要望を市本部へ伝達など、議員各自で行っていた活動を、議会としてまとまって活動することが提起されたが実現できなかったことなどでした。
金野氏個人として震災を通じて感じたことは、「自分の経験を判断基準としないこと」、「気象庁の予警報が絶対とは限らないこと」、「「津波てんでんこ」ということわざがあり、とにかく自分の身の安全を図ること」、「避難したら絶対にもどらないこと」、「高齢者、障害者の避難対策の強化」、「自主防災組織の充実」を感じたとのことです。
大規模災害が発生した際、議会の機能も麻痺してしまうため、行政機能に支障を来たし、また市民ニーズにも対応できないことから一刻も早い復旧が求められます。震災当時の様子をリアルにご教授いただくことは、災害時の活動を具体的にイメージするのに大変有意義な研修となりました。この度の研修を生かし、これからも災害対応能力の向上のため、被災地の経験や先進事例を調査・研究し、日頃の訓練や対応シュミレーションを行うことの大切さを再確認することができました。
日時
平成28年1月22日(金曜日)14時から15時30分
場所
和光市議事堂3階全員協議会室
演題・講師
「災害時における議員の役割」
岩手県大船渡市前副市長 金野 周明氏
担当名:議事課
住所:〒351-0192 和光市広沢1-5 議事堂2階 議事堂案内(所在地・交通案内・フロア案内)
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