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市では、市政への地域的な意見、地域内での話題、行事などの報告や取材、広報紙への投稿を行うまちの見聞特派員に5名が委嘱されました。このコーナーでは、特派員さんからいただいた記事を紹介します。
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まちの見聞特派員
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任期:2年間(敬称略・順不同)
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■都築 和枝(新倉在住) |
■古石 暁子(丸山台在住) |
■山田 正史(新倉在住) |
■井上 良美(本町在住) |
■五十嵐 裕子(南在住) |
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若者の目に輝きを見た!~和光高校放送部~
まちの見聞特派員 山田 正史
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「和光高校放送部はスゴイ!」とのうわさを聞き、「眼光鋭い高校生!」を想像しながら取材に出掛けました。顧問の福田先生と桐山部長に案内された部屋では、柳井副部長と仲宗根部員が待っていてくれました。
部員の方々は私の予想に反して普通の現代っ子の高校生にしか見えませんでした。皆、目に輝きがあり、今一番興味のあることを目一杯がんばっているという喜びにあふれていました。4年前に同好会として発足以来、埼玉県高等学校総合文化祭で常に川越高校と優勝を争ってきているそうです。
今までに作成された作品は、「清水かつらの歌」、「午王山遺跡」、「和光市の湧水」、「カタクリ、ニリンソウ」、「和光市内の坂」で、全て地元和光市のことをテーマとしたものです。どのようにテーマ決めているのかと伺ったところ、日ごろ、地元の方々の家を訪ね、お茶を飲みながらいろいろな話を聞く中で、取材し取捨選択しているとのことです。しかも取材中には地元の方々の温かさに触れることができるお陰で、休日もほとんど無いような活動も苦にならないと語ってくれました。
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次に、指導されている福田先生のことを伺ったところ、「熱意のこもった厳しい指導の中に明確な指摘とフォローを示してくださり、とてもうれしいです。」と話してくれました。また、取材中に部員の指導のため来校されていた小林さんは、福田先生が以前赴任していた高校の卒業生ですが、彼女も福田先生のような教師になりたいと話していました。
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▲左から特派員と放送部員の
皆さん(3名)小林さん、福田先生
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今年度県の文化祭で優勝した「古民家復元」の過程を5分間にまとめた作品を教室で見せていただきましたが心が温められる作品でした。これまでの作品のテーマは様々ですが、共通していることは、人と人の関わり合いを描き、そこから醸し出される温かさが見る人の気持ちを和ませ、大切なことは何であるかを訴えかけているということだと感じました。これは、取材源となっている地元の人の温かな対応と、先生の優しさを含んだ厳しさが生徒たちのやる気を触発し、それが作品に反映されているのだと実感しました。今後も、よりよい作品を創り続けてくださったら、こんなにすばらしいことはありません。和光高校放送部の皆さんに心からエールを送ります。
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(平成18年5月1日号掲載から)
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願いがかない、花を咲かせた民家園
まちの見聞特派員 井上 良美
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かやぶきの屋根、囲炉裏やかまどのある古民家が300年前と変わらぬ姿で、新倉に立派に復元されました。
今号に、民家園の特集が組まれていますが、私は、市民サポーター、また市民運営委員として、この活動に関わっています。復元までには数多くの想い出がありました。
保存委員のひとり、氷川神社宮司の石山利和さんは、当時を振り返り、何とかこの家を残そうと各方面に働きかけを行いました。また、地域の人たちは、屋根を解体するときには総出で手伝い、かやを田んぼで焼き、供養するなど精力的に活動しました。また、昔の様子が伝えられるようにと、地元に残る民具や農具を集め、市に寄付をしました。
昭和63年7月に解体し、使える部材は番号を付けて保管庫に収蔵されました。5年、10年と経過する間に早期の復元の陳情を何度も行い、ついに平成15年11月に市指定有形文化財の指定を受けました。平成17年に復元のための工事に着工し、平成18年4月に復元の運びとなりました。上棟式のときには、保存委員会の皆さんが見学者に紅白のお餅を振舞い、しきたりを体験してもらいました。
元当主の冨岡さんと地元保存会の地道な活動の積み重ねで、願いがかない、花を咲かせました。ひとつ残念なことは、力を合わせ応援してくださった地域の人たちは高齢になり、三分の一の方は見事に復元された古民家を見ることができませんでした。皆さんと一緒に喜び、お祝いしたかったのに…。そんな思いです。「地域の生活習慣が自然に身に付くように、学習の場として使ってもらえれば嬉しい」と、心に残る重みのあるお話を、石山さんに伺うことができました。
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古民家が復元されることになってから、古民家サポーター養成講座が開講されました。現在までに30名の受講者がありました。古民家復元の意義や、市の歴史、行事や食文化について近隣の資料館や古民家を参考にして、模擬ガイドなどを20回にわたって実施しました。
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▲サポーター養成講座で
難波田城公園を見学
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昨年12月には、7名の公募による市民運営会議の委員に選ばれ、既に15回の運営会議を行い、毎回時間のたつのも忘れ熱心に話し合いをしています。現在は、今月の開園に向けて、サポーターの皆さんと民具、農具の搬入や園内の草取りをしています。草の多さにびっくり、夏過ぎまでは草との戦いになりそうです。
今後、この古民家は市民運営委員とサポーターの人たちで管理運営を行っていきます。四季を通して季節の行事を行い、心温まるふれあいの場所にしたいと思います。ぜひ、皆さんもサポーター会員になって、一緒にすばらしい「新倉ふるさと民家園」を育てていきましょう。
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(平成18年6月1日号掲載から)
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新倉地区のお散歩コースabc
まちの見聞特派員 都築 和枝
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車が好き!歩くのは苦手。そういう人はいませんか?筋肉は使わないと縮んでしまう性質があるそうですよ。よろしかったら、わたしとご一緒に市内の緑地を目指してお散歩に出かけましょう!
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aコース 新倉一丁目、加藤家の「生産植物園」は、地域の人に樹木に親しんでもらおうと、6年前に開園しました。近くの小学生や幼稚園児も観察に来て、樹木の名前を覚えたりして楽しい学びの場になっています。
タラヨーという樹木の葉は、葉の裏に字が書けるので「葉書き」という言葉が生まれたということを加藤氏に伺いました。造園が専門の方ですから樹木について博学で、樹木と人間を友だちにしてくれる人です。大人向けの観察会があるといいなぁと思いました。
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▲生産植物園には15,000本の植物が
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bコース 新倉二丁目の「新倉ふれあいの森」は、循環バスの通る赤池通りにあります。飯島酒店から北へ向かって5分ぐらい歩くと右手に見えてきますよ。入り口には、八羽の雀がお出迎えです。
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急坂の階段をゆっくり登りましょう。降りてくる人がいたら“こんにちは”とあいさつしてみると、市外の高い山にいるような気分になります。さぁ着きました。木製のベンチがありますので、ちょっとひと休み。遠くに朝霞市の根岸台住宅地が見えます。樹木には、感じのよい木製の名札が付いています。森の管理に協力する市民グループの手仕事だそうです。入り口近くには、きれいな湧水の水場がありますので、手を洗ったりできます。
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▲新倉ふれあいの森では
八羽の雀がお出迎え
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cコース 最後は、越戸川の通称「赤池親水公園」です。新倉ふれあいの森から5分ぐらいで、赤池橋に着きます。そこから川沿いの道を下流へ、のんびりと歩いてみましょう。整備されたきれいな道ですから、赤ちゃんと一緒でも大丈夫。水辺には、鴨やアヒルもいますよ。
何事にも陰の努力があるものですが、これらの場所を愛して、維持、管理されている方々に敬意を表して、今日のお散歩は、ここで終わりたいと思います。お疲れ様でした。ありがとうございました。
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(平成18年7月1日号掲載から)
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~小さな命を救う~「ポチたま会」
まちの見聞特派員 山田 正史
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今回は「人間の身勝手により遺棄された犬猫の新しい家族を探す」ための会「ポチたま会」をご紹介します。
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この会は、毎月第4日曜日、和光樹林公園で開催されているもので、訪れたときには会で預かっている十数頭の犬猫たちが連れてこられていました。種類も年齢も様々で、ゲージに入れられていたり、木につながれていたりしていますが、純粋なかわいい目をした犬猫ばかりです。飼い主の身勝手、破産、離婚などの理由により飼えなくなった犬猫たちだそうです。
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▲ポチたま会(樹林公園)
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2004年度の統計では、全国の保健所に引き取られた犬18万頭、猫24万頭の大部分が処分されてしまうという悲しい結果になっています。このようなことを無くしていくには、子犬や子猫の愛らしさに魅せられ安易に飼い始めることは慎むべきです。犬猫たちの寿命が15年から20年あること、犬猫の健康管理、朝晩の散歩、野良犬、野良猫を増やさないための去勢又は避妊手術、予防注射、フィラリヤ症予防など様々な世話が必要であることを考えた上で飼い主となるべきでしょう。
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家の中に犬猫がいると、彼らのかわいい仕草に慰められ、家族間の会話、笑いも増え、家庭の雰囲気がとても和やかになるなど、生活して行くうえで楽しいことがとても多くなります。また、子どもたちにとっても自分より小さな口の聞けない存在に接することにより、弱いものに対するいたわりの心が芽生えてくるのではないでしょうか。
「ポチたま会」は、この小さな命を守る活動を6年間続けてきました。厳しい財政事情の中で、約800頭の新しい里親を見つけてきたそうです。この会をサポートして下さっている方々のような、優しい気持ちの人たちの輪が広っていくことを願ってやみません。
なお「ポチたま会」のことを詳しく知りたい方は、http://www5b.biglobe.ne.jp/~inu-neko/にアクセスしてみてください。
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(平成18年8月1日号掲載から)
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陸上自衛隊広報センターを訪ねて
まちの見聞特派員 五十嵐 裕子
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川越街道沿いに建つ陸上自衛隊広報センターに行き、センターの種市曹長に案内していただきました。ここは、平成14年4月に陸上自衛隊朝霞駐屯地内にオープンし、年間約11万人が訪れます。入館は無料で駐車スペースもあり、手続きなしで自由に入館できます。
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まず、2階の展示スペースでは、自衛隊の任務と歴史を学べ、中・高生の総合学習にも利用されています。 そして、1階の展示スペースでは、実際にイラクに持って行った装甲車両の展示やヘリコプターのフライトシュミレーターの体験、迷彩服の試着、3Dシアターなど、実際に見て、触れて、体感することができます。3Dシアターでは「精鋭」という10分程度のフィルムを見せていただきました。迫力ある映像では、訓練の厳しさや隊員の方々の真剣な姿が印象的でした。
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▲1階展示スペースで種市曹長(左)に
説明を受けました
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ぜひ、一度皆さんも体験しませんか? 館内の展示はもちろんのこと、毎月いくつかのイベントを行い、リピーターの方々も増えてきているそうです。イベントは、戦車の試乗や自衛隊音楽隊員によるコンサート、朝霞駐屯地見学ツアー、ヘリコプター体験搭乗など盛りだくさん。その中でも一番人気は、自衛隊の炊き出しのカレーを食べられるイベントだそうです。9月23日(土曜日)と24日(日曜日)には、炊き出しと高機動車の試乗会を行うそうですので、ぜひ体験に行ってみてください。
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そして、最後に私が驚いたのは、朝霞駐屯地オリジナルのおみやげが売店で売られていたことです。「炎の大作戦」というおまんじゅう。「撃せんべい」というおせんべい。ネーミングもユニークで、びっくりしました。
今度はぜひ家族で、イベントを行っているときに、もう一度広報センターに行って見たいなと思いました。
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(平成18年9月1日号掲載から)
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あの道が素敵な通りになりました
まちの見聞特派員 都築 和枝
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専門家の見識というものに素直に耳を傾けてみようと考えていた時、ラジオから「時代は良くなっています。人が人を大事にする方向へ動いています。未来へ希望を持ってください。」という趣旨の話が聞こえて来ました。エッ本当?!でもうれしく思いました。歴史の流れを研究しているある大学の名誉教授の見解でした。
昨今の世情に一抹の不安を感じていた私なのですが、ともあれ、我がまち和光の歴史の流れは良い方へ向かっているという見方に立って、2つの事例を紹介したいと思います。
和光市駅北口を出て右へ右へと歩いて行くと「オヤッ、この通りはチョッと違う。」と気付かれると思います。駅に沿った高い灰色のブロック塀に14枚の大画面の絵がかかっているのです。すべて子どもたちの絵ですが楽しく力強く見ごたえがあります。ここはかつてムショ通りと呼ばれていた殺風景な通りでした。しかし多数の市民の要望が行政に寄せれられ、5年の歳月を経て絵のある通りが実現したのです。描き手として参加した子どもたちの総数は延べ821人ほどになります。テーマは平和です。たくさんの子どもたちが平和を考える切っ掛けになったことと思います。来年の3月には公募により6枚の絵が追加される予定です。
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次は、市民と行政が協力して120メートルの落書きを消した話です。場所は前述の絵画通りを更に進みさつき苑近くの外環外回り中丸側道と呼ばれているこれまた殺風景な道です。8月18日午前9時「道路環境を良くする会」の呼びかけに応じ32名の人たちが集まりました。そして左右の壁面の落書きを3時間弱で綺麗に消してしまったのです。
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▲中丸側道の落書き消し
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初めは壁面と通路のお掃除。ワイヤブラシでセッセと磨く。汚れがたまる。集める(泥土などポリ袋10個以上)。養生してからシーラーを塗る。乾く間休憩。水性ペンキを30本のローラーで塗る。11時30分には作業終了。その後さつき苑食堂にて笑顔の記念撮影と打ち上げ。12時に解散。当日大学生が3名も参加していたそうです。大人たちと一緒にまちの美化のために行動する若者たちの存在を頼もしいと思いました。
では皆さん、綺麗になった「中丸側道」と子どもたちの作品を鑑賞できる「絵画通り」へぜひお出かけくださいね。
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(平成18年10月1日号掲載から)
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和光市での出産~ファミリー・サポートを利用して~
まちの見聞特派員 古石 暁子
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主婦の力はすごいと思いました。先日、第2子を出産して、ファミリーサポートの産前・産後サポートをお願いしたときのことです。「今日は何をしましょうか?」と話をしながら、もう台所はピカピカ、料理のレシピは豊富、掃除は上手、子どもの相手は慣れたもの、最後の5分でトイレ掃除までパパッ、といった様子で、たった2時間で私の1日分以上の家事をしてもらいました。
上の子は保育園の一時保育で毎日預かってもらい、家事は毎日の産前・産後サポートで全てお願いしました。お陰で私は産後無理することなく、生まれたばかりの息子と一緒にのんびり過ごすことができました。どんな育児グッズを買ってあげるよりも、母親の私が元気でいられるという子どもたちへのプレゼントになったと思います。
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地域のつながり
実家から離れての出産。一歩も外に出られない生活の中で、近所の人たち3人が毎日私の家を訪ねてくれることがどれだけ心強かったことか。育児の話をしたり、レシピを教えてもらったりするのも楽しい時間でした。人との縁という何よりの財産をいただいたと思っています。
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今でも上の子の外遊びをファミリー・サポートにお願いして、私はリフレッシュしています。「こんなことができるようになりましたよ」「お友だちとこんな遊びをしていましたよ」という報告が楽しみで、子どもの意外な一面を聞いたりします。自分の子どもをかわいがってくれる人がほかにもいるというのは、本当にありがたいです。
今はいろんな人に助けてもらって育児をしていますが、機会があれば私が助ける側になりたいと思います。このような「困ったときはお互い様」という地域のつながりが大事なんだと、育児を通して実感しています。
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▲上の子もすっかり慣れてのびのび遊んでいます
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※ファミリー・サポート・センターは、子育ての手助けをしてほしい人と、手助けができる人が会員となり、地域の中で援助を行う有償のボランティア活動事業です。事務局は市役所1階にあります。
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(平成18年11月1日号掲載から)
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クリスマスツリーのあるHonda和光ビル見学記
まちの見聞特派員 山田 正史
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年末になると、電飾した大きなクリスマスツリーを遠くからでも見ることができます。先日、特別のお取り計らいをいただき、この木のある本田技研工業(株)Honda和光ビルを見学する機会を得ました。
敷地内は、桜の木が多く植栽されているエリアと、芝で整備された緑のじゅうたんエリアとがあり、後者の中にオフィス棟・研究棟・IT棟・食堂棟が配置されています。見学させていただいたオフィス棟は、外面にガラスを多く使った建物で、中に入ると真ん中に大きく吹き抜けがあり、平面形状は「ロ」の字の形となっています。そこに東西部署を結ぶ斜めの渡り廊下が何本か設置されています。下から見上げると、まるで近未来都市を思わせるような眺めでした。玄関ロビーからオフィスエリアには、ICカードで入室をチェックする管理システムが設置されています。
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最初にビデオによる所内案内があり、その後オフィスを見学させていただきました。執務時間内のために室外から眺めるだけでしたが、各自の机上にはほとんど書類は見当たらず、事務はパソコンでの処理となっているようで、室内はとてもすっきりしていました。食堂は敷地のほぼ中央に設置されているだ円形の建物で、スペースも広く取られ明るく気持ちよい空間になっています。しかし、このビルでは約3500人が働いているので全員が同時に使うことができず、3交替で使われているとのことでした。
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社員が残したX’masツリー
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年末にクリスマスツリーに使用される木は「メタセコイア」で、創業15周年に社員から社長と副社長に贈呈されたものだそうで所内には二本あります。建物近くにある一本は、ビル建設の際、切り倒されそうになったのですが、社員の努力で残せたそうです。敷地内には桜の木もかなりの本数があり、花見の時期はとても美しいとのことです。
現在、Honda和光ビルは近隣の居住者対象に年三回敷地内の一部を開放しているそうですが、今後更に市民と一体となった敷地内でのイベントを検討していただけると、市民の親しみも増え、市民とホンダの距離が縮まり、よりよい関係を築く上での一助になるのではないかと思われます。
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(平成18年12月1日号掲載から)
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多くの人にひとときの感動を
まちの見聞特派員 井上 良美
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2000年10月の第1回「アイ・ラブ・ユー」上映から6年、今年10月の「父と暮せば」まで合計14回の映画の上映活動をされているシネサロン・和光。代表の長谷見美知子さんにお話を伺いました。
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作品選びは心に響く映画
「シネサロン・和光のネーミングの由来は、常設映画館のない和光市で、気軽にサロンのように集まれる場所で、多くの人にひとときの感動を感じてもらいたいとの思いからでした。親子映画会の活動を経て、2000年7月に映画好きの仲間が集まり会を結成しました。大人に観賞してもらえる映画で、いわゆる話題作や娯楽映画ではなく、目に止まらないが心に響く映画をジャンルを問わず掘り出していくように心掛けています。40代から80代の人が多く観賞されますが、戦争映画を上映する時には、次の世代に語り継ぐ必要性と戦争体験者の気持ちを考え、観賞後に感動できる映画を上映しています。春と秋の年2回の上映を今年から年3回にし、夏には親子で楽しめる作品を上映することにしました。上映作品選びは、メンバーそれぞれが時間を見つけて、公開中の作品を観賞して情報を持ち寄り決定します。その後、ひとつひとつ映画会社にあたり、上映の可否、フィルム代の交渉、チケット、チラシ印刷などを行います」。
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励ましと地域の支持者
私もシネサロンの映画は何本か見ました。その中でも「老親」「おばあちゃんの家」「ニューシネマパラダイス」が今の世のなかで薄れつつある人と人とのきずなの大切さがよく伝わり、心に残っています。長谷見さんのあの細い体のどこからバイタリティが生まれてくるのでしょうか。「地域には広い支持者がいます。スタッフではない人たちが、チケットを持って友人、知り合いに広めてくれます。その1枚、1枚が入場に反映されていて、励ましの言葉に勇気付けられ、次のステップに取り掛かることができます」。アイ・ラブ・シネマ!これからも期待しています。
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▲和光で上映した映画のパンフレット前で(シネサロン・和光代表 長谷見さん)
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(平成19年1月1日号掲載から)
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古民家の四季あれこれ
~澄んだ青空に虹がくっきり~
まちの見聞特派員 井上 良美
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年中行事には様々なものがあります。新倉ふるさと民家園では、地元の方々にお話しを聞きながら地元ならではの行事を行い、民家園を訪れる皆さんに紹介してきました。
■七夕飾りと盆飾り
民家園では、笹に短冊をつるした飾りと、マコモで一対の馬を作り、飾りました。お盆には盆棚を作り、畑で取れた作物や花などを飾りました。食べ物は、朝はまんじゅう、昼はうどんを食べます。
■荒神様 台所の神様と考えられています。荒神様がお出かけになる10月31日と、お帰りになる11月30日は、だんごを36個供えます。荒神様には36人の子どもがいらっしゃるからです。11月15日の中帰りの日は、ちょっと家の様子を見に帰る日なので小豆粥を作ってあげます。おもしろいお話ですね。
■えびす講 えびす様が稼ぎに出かける1月20日と、お帰りになる11月20日は、尾頭付きの魚と一升枡にお金を入れて供えます。稼ぎから帰ってくる日は、稼ぎに出かける日よりも多く、一升枡にお金を入れて供えます。
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その他、民家園では毎週のように様々な行事が行われました。文化財防火デーの1月27日には、消防署員4名の指導で消火訓練が行われ、放水銃から勢いよく放水された後、澄んだ青空に見事な虹がくっきり浮かびました。
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民家園にはたくさんの人が訪れます。小さいお子さんを連れた親子やお年寄り、散歩のついでに立ち寄る人もいれば俳句の題材探しに立ち寄る人もいます。市内の元気な小学生、中学生、高校生が授業で訪れたりもします。そこでは、自然に世代間交流が生まれ、古民家の果たす役割はとても大きいと思います。
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古民家の前で盆踊り
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寒の餅つきのときは、人が古民家からあふれるほど訪れてビックリしました。オープン以来入り口に生けてあるお花は、地元の方々のご好意で届けてくださっています。花材の少ないときでも生け続け、訪れる人を迎えています。
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訪れた方々に伝統行事を知ってもらい、ホッとする空間になればとの思いで古民家と関わってきました。オープンから1万6千人近くの人が民家園を訪れています。いらっしゃった方、まだの方、ぶらりとお出かけになり、ご感想を―。
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(平成19年3月1日号掲載から)
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おもてなしの心
まちの見聞特派員 都築 和枝
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もしも、おもてなしの心がまちづくりの中にあったら、どんな施策が考えられるでしょうか。個人の家でもお客様の見える日はなにがしかの心配りをするものです。地元の人たちや行政は、ようこその気持ちをどのように表現しているのかしら?そんな目線で和光のまちを歩いてみました。
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大型の店舗、事務所よりも小規模の所におもてなしの心が熱くあるように思いました。例えば、駅前通りのカフェでは奥さんが草花を育てています。そして、黒板に俳句を書いたりしてお客様との交流を楽しんでいます。
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駅前通りのカフェ
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駅南口の不動産会社の社長さんは率先してお花の手入れをされていました。税務大学校近くのファミリーレストランでは従業員の方がたくさんの花を育てています。そばを通った時、お花のエネルギーを受けて心がホッとするような気がいたしました。
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駅前の不動産会社
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ファミリーレストラン前
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ほかにも良い雰囲気の所がいくつもありましたよ。あなたも市内を歩いてみませんか。このような記事がきっかけで地元におもてなしの心が広がっていったらうれしく思います。散歩が楽しくなるまちになりますように。
和光市はこれから、更に綺麗なまちへと変化していく予感がします(恋をしているお嬢さんのように)。
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駅南口歩道
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新倉ふるさと民家園
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(平成19年4月1日号掲載から)
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