まちの見聞特派員レポート 広報わこう28年8月号掲載記事
2016年12月06日 17時59分
無農薬田んぼと自然の循環
まちの見聞特派員 犬竹 真由美
皆さんは和光市の一角の本当に小さい田んぼで無農薬のお米を作っているボランティア団体「和光かぜの里」をご存知ですか?和光市は23区に隣接していながらまとまった農地や先駆的な有機農家さんも多い、市民と農業の距離がとても近い魅力ある街です。とはいえ開発も加速しており50年前は一帯が田んぼだったのどかな地域も今は見逃してしまいそうな小さな田んぼを残すのみ。
ここで先日、今年の田植えを行いました。水を張った田んぼに足を入れると何とも言えない癒され感があります。最近見ることの無くなった虫や蛙がここでは生き生きしています。それを目当てに小鳥たちも集まって来ます。自然の循環がここにはあるのです。ボウボウというウシガエルの声を背に恐る恐る足を入れ、見よう見まねで真剣に苗を植える子どもたち。足が抜けなくなり転んで泥まみれになりながらいつしか童心に返っている大人たち。田んぼはお金では買えない貴重な体験をたくさんプレゼントしてくれます。田んぼボランティアに参加してから、私達はこうやって自然の恵みをいただくことで命を繋いでいるのだとつくづく感じるようになりました。
自然を相手に工夫を重ねる農家さんのご苦労も並大抵ではないことでしょう。これからの社会をリードしていく子どもたちに少しでも田んぼや畑の体験をしてもらうと社会が優しくなっていくのではないでしょうか。これから秋の収穫に向けてまだいろいろな作業があります。子どもたちと一緒に今後もぜひ参加させていただこうと思います。

