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令和2年3月13日 中学校卒業式祝辞

令和2年3月13日(金曜日)、市内中学校卒業式で祝辞を贈りました。内容を掲載いたします。

 春の訪れを間近に感じさせる今日の佳き日、中学校の卒業式が挙行されますことを心からお祝い申し上げます。
 本日、義務教育のすべての課程を終え、卒業証書を手にされました卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。
 皆さんは令和の時代となって初めての卒業生です。皆さんが活躍する「令和」という時代は、地球規模での環境変化や社会システムの変化などが進み、将来を予測することが非常に難しい不確実な時代になると思います。現に数週間前までは、三学期が突然途中で終わってしまう事態などだれも想像しなかったことと思います。
 では、こんな時代を生き抜いて行くためにはどういうスキルを身につければいいのでしょうか。私は「人を思いやる心」と「学び続ける心」が必要であると思います。今日は、この二つの心について、皆さんがご存じのナイチンゲールの生きざまを通してお話します。ナイチンゲールは、クリミア戦争で敵味方の区別なく負傷者を看護したとする逸話で有名です。ナイチンゲールは、今から二百年前の千八百二十年にイギリスの地主の裕福な家庭に生まれ、幅広い教育を受け何不自由なく育ちました。あるとき貧しい人々の暮らしを目にし、彼らの役に立ちたいと考えるようになります。やがて看護師を志し、ロンドンの病院に就職します。そこで、彼女は当時、単に病人の世話をする人と考えられていた看護師について、専門的な教育の必要性を説き、看護師像を変えていきます。その後、あのクリミヤ戦争の兵舎病院に出向きます。
 ナイチンゲールにはもう一つの顔があります。それは統計学者の一面です。クリミヤ戦争から帰国した彼女は、戦争報告書を丹念に分析し、円グラフも棒グラフもなかった時代に、現代にも幅広く使われているレーダーチャートの原型となる多角形のグラフを作り、統計に基づく戦場での医療衛生改革を発表し名声を得ました。
 ナイチンゲールが看護師になったのは「人を思いやる心」があったからです。そして、あらたな専門性を持った看護師という職業の姿を確立し、データに基づいた科学的な看護のあり方を広めることができたのは、数学や統計学などの知識を「学び続ける心」があったからです。
 皆さんの卒業にあたり、ぜひとも学んでいただきたいのはナイチンゲールのように「人を思いやる心」とそれを支える知識やスキルを身に付ける「学び続ける心」を持つことです。
 また、ナイチンゲールは「あなた方は進歩し続けない限りは退歩していることになるのです。目的を高く掲げなさい」という言葉も残しています。中学を卒業すると、新しい仲間との出会いがあり、これまでよりも広い世界が待っています。そして、苦しいこともあるでしょう。ナイチンゲールのように目標を高く掲げ「人を思いやる心」と「学び続ける心」を持って、未来を信じて頑張ってください。
 結びに、卒業生と学校に関係するすべての皆さまのますますのご多幸をご祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。

 

 令和2年3月13日                      

 和光市長                                

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