ここから本文です。

平成29年3月22日 小学校卒業式祝辞

2017年04月05日 16時42分

平成29年3月22日(水曜日)、市内小学校卒業式で祝辞を贈りました。内容を掲載いたします。

 春の訪れを間近に感じる今日の佳き日、小学校の卒業式がこのように盛大に挙行されますことを心からお祝い申し上げます。

 本日、小学校のすべての学習を終え、卒業証書を手にされました卒業生の皆さん、本当におめでとうございます。また、ご列席のご家族、教職員の皆さまのこれまでのご労苦に深く敬意を表しますとともに、ご来賓の皆様方の日頃の学校へのご協力に、厚く御礼申し上げます。

 

 さて、今日は卒業生の皆さんに一人の農業技術者をご紹介したいと思います。その方は北海道の岩見沢市で100年前に生まれた原正市(はらしょういち)さんです。原さんは北海道庁や北海道農業組合で長年、寒さに強い米作りの研究をしていました。1979年に原さんは中国の農業を視察し、その貧しい農村の姿に衝撃を受けます。そして、「ほんの少しの技術協力で中国の米の収量は変わるはずだ」と一念発起し、退職後の1982年に64歳で北海道黒竜江省(こくりゅうこうしょう)科学技術協会の中国派遣団に加わりました。そして、2002年に85歳で亡くなる直前まで、21年間63回にわたり中国を訪問し稲作指導を行いました。
 当時、中国では田んぼに直接米の種を蒔いていました。しかし、原さんは日本ではどこでもやっている、ハウスの中で苗を育ててから田植えをするという方法が黒竜江省のような寒い地域には向いていると考えました。そして、原さんの指導した田んぼは、なんと従来の中国のやりかたの14倍もの収穫を上げました。この原さんの伝えた技術はみるみる広がり、最終的には中国全土の米の作付面積の50パーセント以上で実践され、米が1300万トン以上多く穫れるようになりました。これは現在の日本全国の米の生産量のおよそ1.5倍に当たります。
 原さんは中国で『洋財神(ヤンザイシェン)』、日本語にすると「外国から来て富をもたらせてくれた神様のような人」と呼ばれ多くの中国人から慕われているそうです。
 原さんが凄いのは、定年退職した後に、「中国の米作りをよくする」という新たな目標を得て、生涯をかけてそれを成し遂げたことです。原さんは、ご自身の技術を生かして多くの人を助け、原さんが伝えた技術は今も中国で生かされています。彼の勝ち得た信頼は、両国をつなぐ大きな宝となっています。
 さて、皆さんは4月から中学生です。中学生になると今よりも難しいことを勉強したり、クラブ活動をがんばったり、と大変忙しくなります。たくさん努力して、いろいろなことを経験すると、世の中のことが今までよりももっと分かるようになります。そして、だんだん世の中のことが分かったら、皆さん一人ひとりの得意なことを生かして、先ほど紹介した原さんの取り組みは一例ですが、自分が世の中にどう貢献するか、ということをぜひ考えて欲しいと思います。

 

 卒業生の皆さんは、初めての中学での生活にわくわくし、そして、緊張していることと思います。でも、大丈夫です。中学校の先生方は皆さんのことを応援してくれます。困ったらいろいろな相談窓口もあります。ご家族や友人だけでは解決できない悩みや問題は、決して遠慮せずに相談してください。
 皆さんが、困難を乗り越えていく強い力を養い、周囲の人々を思いやる優しい心を併せ持てば、中学生活はより良いものになることと思います。
 

 結びに、卒業生とご列席の皆さまのますますのご多幸をご祈念申し上げ、お祝いの言葉といたします。
 本日は誠におめでとうございます。

 

 平成29年3月22日

  和光市長    

    

 

お問い合わせ

担当名:秘書広報課 秘書担当

住所:〒351-0192 和光市広沢1-5 市役所3階

電話番号:048-424-9084  FAX:048-464-8822

メールアドレス: