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■第三次和光市総合振興計画
基本計画(前期)
V 創造的で力強い和光の実現のために 【産業】

1. 地域の個性を活かした商業・サービス業の振興(商業)

現況と課題
 本市では、和光市駅南口の整備によって大型の商業集積が進み、市内での買物の利便性も高まっています。しかしながら、既存の商店街“買物通り”に立地している個人商店の種類には偏りがあり、商店街の中での連続性や大型施設との連携などに欠け、必ずしも歩いて楽しい商業空間を形成していません。大型店との共存にも配慮しながら、商店街の活性化を図り、さまざまな特徴を線あるいは面として結んで、魅力ある“まちの顔”を形成することが課題です。
 市内の近隣型商業地については、駅前の利便性向上による影響を受けるとともに、隣接する市外の商業集積の影響なども直接的に受けています。こうした地域の市民生活に密着した商業地では、集積を高める整備を促進するのではなく、地域の個性を活かしながら、周辺地域住民の日常生活全般を包含するコミュニティ・エリアとして、総合的な整備を促進する必要があります。
施策別計画内容
(1) 大型店と個人商店の連携による“まちの顔”づくり

(1)商店街活性化計画の策定
 駅南口について、にぎわいの中心となる新たな商業核と既存の商店街を有機的に結びつけるため、商店街診断の結果に基づいて、商店街活性化計画の策定を進めます。

(2)商業空間全体の機能に配慮した環境整備
 市の中心商業地として、安心して楽しく買物ができ、消費者ニーズを満たすだけでなく、文化的、娯楽的にも高い機能を持つ商業集積地の形成を促進するため、駐車場や道路の整備、歩道の緑化、ポケットパーク※3の整備などを進めます。

(3)商業関係団体との連携強化
 消費者の動向に対応した商店経営の近代化を図るため、商業関係団体と連携を密にして、商業者の育成や指導体制の強化、各種支援対策を進めます。
(2) 近隣型商業地のコミュニティ・エリア化の促進
(1)地区特性に応じた商業環境の整備
 市内各地区の商業地については、歴史・文化など地域の特性を活かし、日常の消費者ニーズに応じた商業地として、商業基盤や商業環境の整備を促進します。

(2)コミュニティ機能との複合整備
 市民生活の一層の利便性向上のために、日常の買物ができて、かつコミュニティ活動の場としても利用できるような近隣型商業地の形成を促進します。

(3)商店経営の近代化支援
 市民による地元での購買を高めるためにも、大型店と既存小売店の共存共栄は重要であることから、既存小売店の経営基盤の強化を支援します。このため、各種助成や商店診断を行うなど、商業関係団体とも連携しながら、経営近代化を図ります。
2. 次代を担う新しい産業や企業の支援と育成(工業)

現況と課題
 和光市に立地する事業所は圧倒的に中小企業が多くなっていますが、こうした企業の多くは厳しい経営状況にあり、その数も減少を続けています。こうした厳しい中小企業の現実がある一方で、市内には国内でも有数の研究施設が立地しており、それらの研究内容は世界的にも注目を浴びています。市内の既存の中小企業に対する経営安定化のための支援を継続すると同時に、こうした先進企業が立地している優位性と優れた立地条件を活かし、ベンチャー企業も含めて、知識集約型の付加価値の高い企業の立地を誘致することが重要です。このためには、交通利便性が高く一体的な整備が可能な場所の確保や経済的な支援策の整備、基盤整備など、本市の魅力をより強めるためのさまざまな対策の検討が課題です。
また、和光の大切な財産である水と緑に配慮した整備であることも必要不可欠です。
施策別計画内容
(1) 中小企業の経営安定化支援

(1)交流促進による活性化の支援
 大企業との協調、地域間・異業種間交流の促進を図るなど、交流・連携による地域全体の振興と活性化を支援します。

(2)事業資金融資制度の充実
 中小事業所の経営基盤の安定・強化を図るため、融資制度を充実するとともに、県融資などの公的融資制度の利用を促進します。
(2) 知識集約型産業の振興
(1)交通利便性に富む用地の取得及び基盤の整備
 交通利便性に優れた市内北部において、高度な科学技術を用いた新しい型の工業・研究業種やベンチャー企業などが事業活動を行いやすい環境の整備に努めます。

(2)経済的な支援策の検討
 地域産業の活性化のため、経営基盤が確立していない中小企業が安心して新しい事業などに挑戦できるよう、経済的な支援措置について検討します。

(3)従業者のための生活環境の整備
 交通基盤や商業機能など、都市機能の向上を促進して、市内で就業する人々にとっての魅力的な生活環境の整備を支援します。
(3) 環境と調和した産業立地の促進
(1)緑地確保と環境配慮への指導・助成
 工業立地条件としての緑地確保と環境配慮について、指導の強化や助成による促進に努めます。

(2)既存の住工混在問題の解消
 総合的なまちづくりの観点から、住工混在地区における企業の移転と集約化を促進し、生活環境の改善とともに、企業の生産環境の向上を図ります。
3. 都市の特性を活かした農業の推進・支援(農業)

現況と課題
 市制施行以来、和光市は埼玉県中心部と東京都心の中間点として年々都市化が進み、今後も都市住民の居住空間としての比重が重くなっていくことが予想されます。これに伴って、市内の農家や耕地面積も減少を続けていますが、農家の生活安定や緑地保全の視点からだけでなく、多様化し成熟化する都市住民の生活全体の中で農(業)のあり方を問い直すことが重要です。このためには都市住民の生活形態や需要を把握し、鮮度、価格、安全性などの点で付加価値を生み出すことで、市内の農業を活性化することが不可欠です。また、都会で育つ子どもたちに対する教育や農作業による都市住民の心のゆとり回復、ごみ活用などによるリサイクル意識の啓発といった多くの都市的意義を整理して、地域の個性を活かしながら、本市における農業の進むべき方向を明らかにすることが必要です。
施策別計画内容
(1) 産業としての農業の活性化

(1)営農方法の多様化の促進
 有機栽培や無農薬栽培などの普及に努め、消費者ニーズに合った農産物の生産と供給を促進します。

(2)各種農業関連団体への支援
 新たな事業展開や組織運営のアイディア喚起などを図り、各種農業団体の活性化を支援します。

(3)流通チャンネルの多様化による市場拡大の促進
 観光農園、農産物の直売、庭先販売、学校給食との連携など、都市型農業を推進し、市場拡大を促進します。
(2) 農業への市民参加の促進

(1)学校教育との連携の推進
 学校給食に対する地場野菜の供給や生徒の農作業体験を通じて、子どもたちに直接、農業の意義を伝える活動を推進します。

(2)市民農園・体験農園活動の促進
 農園の増設や農家による管理・指導の促進など、市民が直接農業に触れられる機会をより積極的に提供します。
(3) 環境保全型農業の推進
(1)ごみの再利用による環境保全活動と農業の連携の促進
 微生物などによるごみの堆肥化を促進するとともに、利用講習会も開催し、環境保全型農業の普及に努めます。
(4) 地域資源としての農地の保全
(1)景観にも配慮した優良農地の保全
 アグリパークを農業公園として整備、運営し、市民とともに優良農地の保全を行います。また、景観にも配慮し、生産緑地には景観作物の植栽を促進します。
4. 働くことの喜びや充実感の醸成(勤労者)

現況と課題
 20世紀の日本を形づくってきた経済の仕組みが構造的に転換する中、民間企業をはじめ、あらゆる組織が合理化、効率化を進めています。一方、価値観の変化・多様化や情報の大量化・高速化などにより雇用も大きく流動化しています。こうした不安定な雇用環境の中で、あらゆる市民が等しく働く機会を得られるように、情報のネットワーク化や職業訓練の促進などをより積極的に進めることが重要です。また、雇用側に対しても、職場のバリアフリー化や男女の待遇格差の解消など、高齢者や障害者、女性の視点から見た労働環境の整備を働きかけることが必要になっています。中小企業の多い本市においては、その従業者に対する福利厚生の充実も不可欠であり、引き続き、市内の既存施設の充実と利用促進や勤労者住宅購入資金貸付制度の普及・充実に努めることが重要です。
施策別計画内容
(1) 市民が働く機会を平等に得るための支援

(1)ネットワーク化による雇用情報の迅速な収集と提供
 朝霞職業安定所が管轄する4市に所在する企業の雇用情報を市広報及び市庁舎内で開示し、市民の雇用の安定化を支援します。

(2)相談体制の整備

 働くことを望む市民の誰もが等しく機会を得られるよう、多様な就労情報を迅速に提供するとともに、就労に関する相談体制を充実します。

(3)職業訓練施設の利用促進

 就業ニーズや労働力受給状況に応じて、必要な技術・技能を身につけるための高等技術専門学校や女性職業能力開発センターの利用について、啓発とPRを行います。
(2) すべての人のための労働環境の整備

(1)職場におけるバリアフリー化の促進
 障害者や高齢者の快適な就労を支援するため、職場環境のバリアフリー化を促進します。

(2)労働条件改善の支援
 男女の雇用機会平等化や育児・介護休養の制度化、さらには労働基準法の改正などに伴って、労働条件の改善も求められています。市内事業者の実態を的確に把握し、労働環境の改善を促します。
(3) 中小企業従業者の福利厚生の充実
(1) 福利厚生施設の利用促進
 市民の健康増進を目的として整備されている2ヶ所の福利厚生施設について、引き続き、活発な利用を得るべく、積極的にPRします。

(2) 住宅購入資金貸付制度の普及・充実
 勤労者の住宅確保を促進するための住宅資金貸付をあっ旋するとともに、県で実施している勤労者への一般生活資金などの利用促進を図り、勤労者の生活環境向上を進めます。
※3 住宅地や団地などに整備されるベンチ程度の置かれた小さな公園。

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