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■第三次和光市総合振興計画
基本計画(前期)
III 健やかで優しい和光の実現のために 【保健・福祉・医療】

1. 地域で支援する子育て環境づくり(児童福祉)

現況と課題
 20~30歳代の住民が人口の約4割(平成12年現在)を占める本市では、良好な子育て環境の整備は必要不可欠です。特に、女性の社会参加や就業形態の多様化により、保育サービスの利用ニーズは高まっています。このため、老朽化した保育園の改修などの施設整備とともに、多様化する保育ニーズにも対応する必要があります。児童センターや幼稚園、小学校などとも連携しながら、施設・設備の改善とマンパワーの確保、充実を図らなければなりません。また、1994年に批准された「児童の権利条約」の精神を実現するため、心と体の健康を目指して、児童相談や家庭支援などを含め、助言・相談体制を充実するとともに、地域における子どもの主体的な活動を促進することも必要です。特に、若いお父さんやお母さんたちにとっては、身近な相談窓口や地域サークルなどの存在が安心して子育てを行うためにも重要です。
施策別計画内容
(1) 保育園の改修とサービスの多様化

(1)保育園の改修
 老朽化した保育園の改修など、施設整備を計画的に行います。

(2)保育サービスの多様化
 多様化する保育ニーズに対応するため、産休明け保育、一時保育、トワイライト保育、病後児保育などの事業の推進を図ります。また、新設保育園の開園などに伴い、子育て支援センターを整備し、地域に密着した子育て支援の拠点として活用します。

(3)子育てサークルのネットワーク化の支援
 人材交流やインターネットなどを通じた情報交換を促進し、市内で活動中の子育てサークルのネットワーク化を支援します。
(2) 多様な児童保育ニーズへの対応
(1) 地域全体での子育て支援
 幼稚園や小学校などの地域の関係機関と連携し、多様な児童保育ニーズへの対応を図ります。また、ファミリーサポートセンターを開設し、地域全体での子育て支援を促進します。

(2) 児童施設の改修・充実
 児童の健全育成の拠点施設として、児童センターなどの多機能化を含めた整備を検討するとともに、開館時間の延長、放課後児童対策など、運営の充実を図り、地域の実情やニーズに応じた新たな機能の拡充に努めます。

(3) 留守家庭児童保育(学童保育クラブ)の推進
 多様化する利用者のニーズに対応し、施設の整備や利用時間の柔軟化など、保育内容の充実を図ります。

(4) 養護学校・学童保育クラブへの支援
 障害児を対象とした学童保育クラブへの支援を行うとともに、活動の拠点づくりについても、関係機関への要請活動を支援します。
(3) 子どもたちの健康な心と体の実現
(1)家庭児童相談の充実
 各種公共機関や民間相談機関の連携により、心や体の健康について、保護者及び児童に対し、助言や指導などを行います。また、児童虐待問題についても、各種機関の連携による啓発活動などを促進します。

(2)主体的な活動への支援
 地域における子どもたちの主体的な活動を支援し、さまざまな体験を通じて、社会に対する理解を深め、その自立を促進します。

(3)乳幼児医療費の助成
 子育て家庭への経済的な支援として、乳幼児医療費助成の充実に努めます。
(4) 一人親家庭への支援

(1) 各種手当などによる支援
 児童扶養手当、一人親家庭医療費制度などによる経済的支援を進めます。
2. お年寄りが生きがいを感じられるまちづくり(高齢者福祉)

現況と課題
 本計画目標年度である平成17年度には、本市における65歳以上人口は全体の10%を超えるものと推定されています(平成10年現在8.9%、住民基本台帳などより)。こうした人口の高齢化は、福祉に対するニーズを増大させるのみならず、その内容も多様化させることが予想されます。そのため、行政だけでなく、民間事業者、NPO、ボランティアなどが互いに連携していくことが求められています。高齢者保健福祉計画に基づき、既存の福祉施設を拠点としながら、地域に根ざした在宅サービスのネットワークを構築することが必要です。
 また、今後は高齢者の生きがいと社会参加を進める上で、その経験やノウハウを活用するためのシルバー人材センターなどによる就労促進やボランティア活動への支援なども進めることが重要です。高齢者が安心して毎日を過ごせるように、施設・設備のバリアフリー化を含めて、高齢者に配慮したまちづくりを進めることが求められています。
施策別計画内容
(1) 介護サービスを核とする安心の基盤づくり

(1)居宅サービス基盤の整備
 居宅においてさまざまなサービスを適切に利用できるように、民間事業者やNPOなどと連携しながら、訪問介護、通所介護、短期入所サービスなどの基盤整備を進めます。

(2)施設サービス基盤の整備
 常時介護が必要で、居宅での介護が困難な人を対象とした介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)や医療管理下での介護、機能訓練などが必要な人を対象とした介護老人保健施設などの施設サービス基盤の整備を進めます。

(3)介護保険制度における保健福祉事業の実施
 介護予防や健康増進を目的にした事業や高額介護費貸付事業を推進します。

(4)介護保険事業の円滑で安定的な推進
 利用者の選択に基づき、適切なサービスが総合的に利用できるように、市介護保険室や在宅介護支援センターにおいて専門の相談員を設置するなどして、情報提供や相談に対応するとともに、事業者やNPOなどと連携して、サービス水準の維持に努めます。
(2) 高齢者の健康増進と生活支援
(1)健康づくりの推進
 ねたきりにならないために、保健センターを中心にして健康教育、健康相談、基本健康診査などを実施します。

(2)老人医療対策の充実
 高齢者が安心して医療を受けられるよう、市独自で高齢者医療費の自己負担金の一部を助成します。

(3)地域リハビリテーション対策の推進
 ねたきりや準ねたきりの状態にあったり、健康診査により指導が必要だと判断された高齢者を対象に、保健婦、看護婦、理学療法士が自宅を訪問して、機能訓練を行います。

(4)日常生活支援サービスの整備・充実
 一人暮しや高齢者のみの世帯及びねたきりの高齢者などを対象に、配食サービス、家事援助サービス、紙オムツ支給、緊急時通報システム整備などの生活支援サービスの拡充を図ります。

(5)施設サービスの整備・充実
 保健センター、老人福祉センター、高齢者向け住宅などの保健や福祉サービスに関連する施設の整備・充実を図ります。

(6)介護者への支援(レスパイト・サービス)
 家庭で介護にあたっている介護者を対象に、介護疲れの解消や心身のリフレッシュを図ることを目的にした事業を関係団体と協力して実施します。

(7)痴呆性高齢者対策の推進
 痴呆に関する正しい理解を促進するために、市内の医療機関をはじめ、保健センター、介護保険室、在宅介護支援センターなどで専門の医師、保健婦、相談員が個別に相談に応じ、介護者や本人に対する生活支援を行います。
(3) 生きがいを持ち、地域とふれあう暮らしの実現
(1)老後の生きがいづくりの支援
 老後を健康で生き生きと暮らせるよう、シルバー人材センターを通じた就労支援、生涯学習やスポーツ活動の普及を図ります。

(2)地域社会活動への参加に対する支援
 多くの高齢者が地域社会との関わりを通じて、仲間づくりや健康づくり、学習活動や社会奉仕などの多様なニーズを満たせるよう、老人クラブの育成・支援や世代間交流事業などを進めます。
(4) 互いに支え合う福祉コミュニティの実現

(1)地域の取り組みとの連携
 高齢者が住みなれた地域で安心して生活できるよう、介護の専門職だけでなく、自治会、老人クラブ、民生委員、婦人会、ボランティアなどの人的資源を積極的に活用し、その連携を推進します。

(2)すべての人が安心できるまちづくり
 市民の理解と協力のもと、高齢者や障害者も共に安心して生活し、社会参加できるバリアフリーのまちづくりに努めます。
3. 地域で日常生活を共有するバリアフリーの心づくり(障害者福祉)

現況と課題
 平成7年から精神障害者も福祉の対象として位置付けられていることに加え、本市では、身体障害者、知的障害者ともに増加しており、平成10年に策定された「和光市障害者計画」に基づいた計画的な施策の推進が重要となっています。特に、埼玉県西部地域障害者雇用支援センターなどの関連機関と十分に連携しながら、リハビリテーションから就労までの自立を助ける体系的な支援を進めることが不可欠です。また、こうした人々が毎日の生活の中で一人の市民として自己実現を図っていくためには、施設の整備や制度的な支援に加え、ノーマライゼーションの理念に基づいて、地域社会全体で共同生活の精神と環境を作り上げていかなければなりません。民間団体やボランティアも活用しながら人材を育成・確保するとともに、まち全体の整備の方向性として、ユニバーサルデザインを用いたバリアフリー化を明確に打ち出す必要があります。
施策別計画内容
(1) リハビリテーションから就労までの体系的な支援

(1)関連施設の機能充実
 関係機関との連携をとりながら、市内関連施設の機能充実に努めます。

(2)保健・医療サービスとの連携
保健所、市保健センターなどとの連携を図り、早期発見・早期治療を推進し、障害者が安心できる支援体制をつくります。

(3)相談と指導の推進
 生活、就学・就労、健康・医療サービスなどの相談について、専門的かつ総合的な助言・指導ができるよう、関係機関との連携のもと、体制を整備します。

(4)個性に応じた障害児教育の推進
 多様な障害児教育のニーズに対応し、教育内容、指導体制、施設・環境の整備を進めます。

(5)就労機会拡大のための社会啓発
 障害者雇用の促進を図るため、引き続き関係機関とも共同で雇用促進キャンペーンを実施し、また、市広報で障害者雇用のPRに努めます。

(6)余暇活動や社会活動への参加の促進
 障害者の生活を豊かでうるおいのあるものとするため、スポーツ・文化活動等を推進するとともに、自分を表現し、意見を主張することができるよう、社会活動への参加を促進します。

(7)広域的連携の推進
 埼玉県総合リハビリテーションセンター、埼玉県西部地域障害者雇用支援センター、朝霞公共職業安定所など、広域的な関係機関との連携を図り、障害者へのより多様なサービス提供に努めます。
(2) 地域福祉の推進及び人材育成の促進・活用

(1)交流による市民意識の啓発
 障害者に対する心の障壁(バリア)を取り除くため、広報活動を行うとともに、市民が気軽に参加できるイベントなどの開催を進めます。

(2)地域の組織や団体との連携
 地域全体で障害者の社会参加を支援するため、社会福祉協議会や民生・児童委員協議会などの活性化を図るとともに、学校や自治会などの地域の組織や団体と連携を図り、地域福祉の推進に努めます。

(3)ボランティアのネットワーク化の促進
 ボランティアセンターの充実を図るとともに、市民ボランティアによる活動をより効果的に支援、促進するため、市民・企業と連携し、相互のネットワークの強化に努めます。
(3) まち全体のバリアフリー化の促進

(1)公共施設の改善
 公共施設については、歩車道の段差解消をはじめ、障害者の利用に配慮した施設・設備となるよう、バリアフリー化を推進します。

(2)民間施設建設時の指導
 障害者を含む市民の誰もが安心して生活できるよう、民間施設の整備に際しても、バリアフリー整備を促す適切な指導に努めます。
4. 一人ひとりの健康管理意識の向上と保健・医療サービスの充実(保健・医療)

現況と課題
 少子高齢化が進む中、市民の健康に対する意識やニーズも変化し、多様化しています。市民一人ひとりが健康づくりの主体者として生きがいを持って生活できるように、健康のさまざまなレベルに対応した多様な保健事業の展開が必要です。また、市民の積極的な保健事業への参加と地域ぐるみの保健活動を進めるために、支援体制の充実と連携(ネットワーク化)の強化も重要です。具体的には、母子保健事業における健診・教育・相談・支援体制の充実、生活習慣病予防のための成人保健事業の展開、心の健康づくり事業、感染症予防対策などが重点となります。また、これらの事業を円滑に進めるためには、保健・福祉・医療の連携と市民への情報提供体制の充実も課題となっています。
 医療体制では、地域医療の機能向上と効率化を図るために、市内の民間医療機関や近隣市の機関などの連携を促進する必要があります。特に、若い世代が多い本市では、小児科救急医療の充実に対する支援の重要性が高まっています。
施策別計画内容
(1) 健康づくり対策の推進

(1)一人ひとりの健康管理意識の向上
 各協議会の保健事業への有効活用とPR活動の推進、健康づくり事業への市民参加の促進を通じて、市民一人ひとりの健康管理意識の高揚を図ります。

(2)地域の健康づくり活動への支援
 子ども会、地域育成会などの諸行事の機会をとらえて、保健所あるいは学校医などの協力を得ながら、講演会を行うなど、地域と一体となった啓発事業を進め、地域におけるさまざまな健康づくり活動を支援します。
(2) 保健対策の推進

(1)母子保健の充実
 心身ともに健康な子どもの出生と育成のため、妊産婦及び乳幼児の健康診査やフォロー体制の充実に努めます。また、子育ての困難さや孤立感から来る悩みなど、母親の心身の負担を軽減するための支援体制の充実を図ります。

(2)予防・健診活動の充実
 感染症や生活習慣病に関する情報提供や指導を充実させるとともに、年齢や生活形態に応じた各種の健康診査や検診をきめ細かく実施し、疾病の予防と早期発見に努めます。また、各種の健康相談や健康教育の充実を図ります。

(3)保健・医療・福祉の連携の強化
 乳幼児から高齢者まで保健や医療、福祉の各分野の連携を深め、共同の事業開催、緊急時の連絡体制づくりなどのネットワーク強化と効果的な推進を図ります。
(3) 保健・医療の基盤整備
(1)保健センター機能の充実
 老朽化の進む保健センターの改修を計画的に進め、機能訓練備品などの充実と施設のバリアフリー化を推進します。また、健康管理システムを充実し、健(検)診データの有効活用を図ります。

(2)地域救急医療の充実
 地域医療団体などの協力、支援により保健事業推進体制を整備し、救急医療体制についても県地域医療整備計画に基づいて整備されている現体制を維持するとともに、専門的な体制が必要とされる小児救急医療の充実について、関係所管に働きかけるなど、広域連携も含めた体制づくりに努めます。

(3)専門職員による体制の充実
 保健婦、栄養士などの専門的な技術・技能の維持向上に努めるとともに、保健・医療サービスに対する多様な市民ニーズに対応できる体制づくりに努めます。
5. 効率的で効果的な社会保障制度の推進(社会保障)

現況と課題
 高齢化や医療の高度化による医療費の増大がもたらす国民健康保険財政への圧迫は年々厳しさを増しており、事業の安定的運営のためにも、医療費の適正化は不可欠となっています。このためにも、保健事業と連携して、加入者の疾病予防や健康増進に努めることが重要です。
 また、国民年金については、高齢化に伴って受給者が増加する一方、保険料の未納者は年々増加しており、厳しい状況となっています。引き続き、事務の効率化を図ると同時に、加入勧奨と納付勧奨に努めることが必要です。
 さらに、平成12年度からの介護保険制度の実施に伴い、利用者の選択に基づいて、適切なサービスが総合的かつ公平に提供される体制づくりが必要になっています。
 加えて、低所得者に対する生活支援についても、民生・児童委員や社会福祉協議会、公共職業安定所などと連携を取りながら、ニーズに合った相談や助言・指導を行い、自立を支援していくことが市の重要な社会保障施策の一つです。
 いずれにおいても、市民への制度の十分な周知が不可欠です。
施策別計画内容
(1) 適正な国民健康保険事業の推進

(1)保険給付の充実と適正化
 安定的な医療給付を確保し、被保険者の健康維持を図るとともに、効率的なレセプト※2点検による医療費の適正化に努めます。

(2)保健事業の推進
 人間ドック補助、健康調査などを実施し、疾病の早期発見と予防、さらには健康意識の高揚を図ります。

(3)加入者の意識啓発の促進
 医療費通知や制度パンフレットの配布により、加入者の理解を高め、健康意識の高揚に基づいた適正な事業運営に努めます。
(2) 国民年金制度の適正な活用
(1)国民年金制度の周知と適用促進
 国民年金制度の周知を徹底し、制度への理解を深め、適用の促進を図ります。

(2)国民年金保険料収納対策
 保険料徴収員の設置により、保険料検認率の向上に努め、市民の年金受給権確保を図ります。

(3)国民年金事務処理の効率化
 住民情報システムと連動した保険料収納システムを構築し、事務の効率化を図ります。
(3) 地域の実情に即した介護保険の運営
(1)市民への情報提供と苦情相談
 市民への介護保険に関する情報提供として、広報「わこう」やパンフレット及びリーフレットなどの配布を通じた取り組みを行います。また、要介護認定や制度運営上の各種苦情については、介護保険室に相談窓口を設置して対応します。

(2)サービス評価の推進
 介護保険制度下における適正なサービスの提供を図るために、介護保険サービスの選択肢が十分に提供できているか、サービスの質は安定しているかなど、市民参加によるサービス評価の体制整備を図ります。

(3)事業者の確保と連携の推進
 サービス事業者(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、通所介護、訪問介護、居宅介護支援など)、また、医療機関やシルバー事業者、NPO、ボランティア団体など、幅広いサービス提供者の確保と連携を図ります。
(4) 自立・自助への支援
(1)相談・助言体制の充実
 低所得者の生活安定と自立を支援するため、生活相談の中で助言・指導が的確にできるよう、その体制の充実を図ります。

(2)融資制度の活用促進
 低所得者世帯の経済的自立及び生活の安定を図るため、融資制度の活用の促進に努めます。
※2 診療報酬明細書。

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